南米では南部を中心に雨が少なく、気温が高い状態が数か月にわたって続いていて、各地で干ばつの被害が深刻化しています。このうちウルグアイでは、首都に水不足の緊急事態が宣言されるなど、影響が広がっています。
ウルグアイでは74年ぶりとなる記録的な干ばつに見舞われ、およそ200万人が住む首都モンテビデオと周辺地域に水を供給する2つの貯水池の水がほぼなくなり、水道水には一部、川の水も含まれています。
ウルグアイ政府によりますと、塩分などを十分に取り除いた上で供給しているため健康上の問題はないとしていますが、多くの市民がペットボトルの水などの確保に追われています。
深刻な水不足を受けてラカジェポー大統領は6月19日、首都とその周辺に緊急事態を宣言し、飲料水の確保や新しい貯水池の建設に全力を挙げると強調しました。
また、干ばつの影響は隣国のアルゼンチンでも深刻化しています。
小麦や大豆など国の経済を支える穀物の生産が急減し、供給不足から通貨の下落や年率100%を超えるインフレに拍車がかかっています。
5月のインフレは年率で114%にのぼり、記録的な干ばつが経済や市民生活に大きな影響を及ぼしています。
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