今月中旬に多くの移民を乗せた漁船がギリシャの沖合で転覆した事故について、ギリシャの沿岸警備隊はこれまでに81人の死亡が確認されたと発表しました。最大で500人の行方が分からなくなっているという見方もあり、ギリシャ当局は密航に関わったなどとして9人のエジプト人を逮捕し全容解明を急いでいます。
今月14日、移民を乗せて北アフリカのリビアを出発した漁船が、ギリシャ南部の沖合で転覆した事故では、およそ100人が救出されましたが、多くの人の行方が分かっておらず現場周辺で捜索が続いています。
ギリシャの沿岸警備隊は19日、新たに遺体を収容し、これまでに81人の死亡が確認されたと発表しました。
沿岸警備隊が公表した事故前の漁船の写真では、甲板にひしめき合う人の姿が確認でき、国連人権高等弁務官事務所は最大で500人の行方が分からなくなっているとしています。
沿岸警備隊は、密航に関わったなどとして漁船から救助された20歳から40歳のエジプト国籍の男9人を逮捕していて、全容解明を急いでいます。
ロイター通信は漁船に乗っていたのは主にパキスタンやシリア、エジプトからの移民だったと伝えていて、このうちパキスタンでは19日を追悼の日として議会などで半旗が掲げられるなど各地で悲しみが広がっています。
コメントを残す